状況によりますが、できるだけ、抜かないで済む治療法を見つけるべきだと当院では考えます。歯が痛む原因をきちんと探り、それに対する処置をした上で、神経を抜かなくて済むのであれば、それに越したことはありません。
(図1)をご覧ください。一般的に神経と呼ばれる部分(1)は、正式には「歯髄」といいます。神経繊維だけではなく、血管、つまり動脈や静脈、そして細胞も含まれているのです。つまり、歯に栄養を送る器官なのです。これを抜いてしまうということは、この歯は枯れ木のまま残ってしまうということ。栄養がいかないまま生えているわけですから、とても脆く、また、変色もしますので、奥歯だと分かりにくいかもしれませんが、前歯だと薄いですし、とても目立ってしまいます。
そもそも、「忙しくて通えないから抜いた方がいい」という考えは間違い。
神経を抜くと、その後の治療が長くかかる場合も多いのです。
神経を抜くということは、(1)が空洞になるわけですから、まずこの部分に詰めものをして、さらに枯れ木となってしまった歯がきちんと噛めるように被せものをします。神経を抜けば痛みがなくなりますが、これで安心して通院をやめたりすると、いつのまにかまた細菌に感染し、膿みが溜まって痛みが再発する場合もあります。ですから、神経を抜いた後の処置はとても重要であり、患者さん自身も忍耐強く通院し続ける必要があります。
本当に神経を抜く必要があるのかどうか。適切な判断が大切です。

一般に、歯の神経と呼ばれているのは、「歯髄」と呼ばれる部分。神経だけでなく、全身に繋がる血管も通っている、大切な部分なのです。


